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相続するなら土地と現金どっちがお得?

遺産相続の対象となる土地と現金。これらを相続することとなった際の注意事項を踏まえて、どちらの相続がお得なのかチェックしてみましょう。

このページでは、土地と現金のそれぞれの相続のメリット・デメリットについてもお伝えしていきます。

相続開始後の財産の取扱い

まず、相続の基本を簡単に説明していきましょう。

民法882条によると、“相続は死亡によって開始する”とあり、相続人は被相続人の死亡の事実により財産上の権利義務を当然に承継することとなります。但し、相続の開始と同時に相続人それぞれに財産が分割されるわけではありません。

相続の開始により、被相続人の財産は相続人全員の共有財産となり、そこから遺産分割協議を経て、財産をそれぞれに分割するという点がポイントです。財産には、現金をはじめ土地や建物など現物分割ができないものも含まれ、これらの財産は遺産分割協議によって話し合いを行うのが一般的でしょう。

可分債権と不可分債権

『可分債権』と『不可分債権』についても、相続において覚えておきたいポイントです。

『可分債権』とは、分割可能な債権のことをいい、金銭債権が含まれます。『不可分債権』は、分割ができない債権をいい、土地や建物などの動産が該当します。

これらは全て遺産相続の対象となり、債務も同様の扱いになります。

遺産分割協議の対象は?

実は、相続の対象となる財産がすべて遺産分割協議の対象となるわけではありません。可分債権とされる現金と預貯金などの金銭債権でも、現金は遺産分割協議の対象となり、預貯金は原則対象とはならない点もポイント。そのため、現金については、土地や建物と同じように遺産分割協議による相続分確定までは相続人全員の共有財産として取り扱うこととなります。

では、実際に遺産分割協議による相続が確定した場合、土地と現金のどちらがお得なのかも探ってみましょう。

土地を相続するケースのメリット・デメリット

【メリット】相続税を重視するなら土地

土地の相続は、相続税を抑えたい人にとってメリットといえます。現金の相続税が額面により評価されるのに対して、土地の場合は時価の80%程度での評価となります。基礎控除の計算は【3,000万円+600万円×相続人数】と現金と土地どちらも同じ方法です。そのため、相続税評価額によって課税対象額が変わることとなります。課税対象額は、【(相続税評価額-基礎控除額)÷法定相続人数】となるため、相続税評価額と基礎控除額との差額が少なければ課税対象額も少なくなるわけです。また、基礎控除額が相続税評価額を上回れば、相続税はかからないため、場合によっては現金では課税対象となるが、土地であれば対象とならないケースもあるでしょう。

このように、相続税額の面では土地の相続の方がお得と感じるかもしれません。

【デメリット】相続税を自分の預貯金から賄う必要がある

土地は物であり金銭ではありません。しかし、相続税は物であろうと現金であろうと相続することで納税義務が発生します。土地の相続税は現金に比べて時価の8割で評価されますが、基礎控除額以上であれば現金で納付する必要があります。

そのため、土地を相続した場合は相続税を自らの預貯金から工面しなければならないということです。土地を相続しても税金が支払えないなどを理由に、相続を諦めなければならないケースもあることを頭に入れておきましょう。

現金を相続するケースのメリット・デメリット

【メリット】遺産分割が明確且つ公平

現金を相続するケースのメリットの一つがわかりやすさです。現金の価値は誰からみても明確であり、それらを法定相続分に則って分割するとなれば、話し合いもスムーズに進むでしょう。対して、土地の価値は、相続人がすぐに把握できるものではありません。公平に遺産分割しようとすると、不動産鑑定士などの専門家に評価を依頼するなどの必要もあり、遺産分割を終えるまでに時間がかかります。現金の相続は、円滑な話し合いや公平な分割が可能な点が特徴といえます。

【デメリット】税金が高く運用方法も限られる

すぐに使用できる現金の相続は魅力的です。しかし、土地の相続でのメリットでお伝えしたとおり、相続税の算出方法により土地に比べて税金が高くなることがデメリットといえます。また、資産運用を検討する際、株式投資などによる方法に限られることもポイントです。土地の場合は、更地であれば駐車場運営や借地として第三者へ貸す方法、建物を建てて賃貸として運用する方法、または時を見て売却する方法など様々なカタチで収益化を図ることも可能です。これは大きなデメリットとはいえませんが、今後のライフプランに応じて頭に入れておくこともおすすめです。

自分にとってのメリット・デメリットを考えよう

土地や現金は、相続時のメリット・デメリットがそれぞれ異なります。また、これらは相続する側の人それぞれにとっても変わるものです。土地の管理や運用をしたくない人にとっては、相続税が高くとも現金での相続の方が価値のあるものかもしれません。反対に、代々受け継がれた土地をどういう形であれ残していきたい人にとっては、土地をそのまま相続することがデメリットを上回る価値となる可能性もあります。

相続は突然起こることでもありますが、いつ相続が発生してもバタバタとしないよう自分にとってのメリット・デメリットを整理しておくといいでしょう。

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